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キャリア - 2024.09.12更新 / 2024.03.27公開

「キャリア志向」を知ることが今必要な理由とは?

ライフスタイルや仕事のスタイル、また仕事への価値観が多様化している現在においては、主体的に自分自身のキャリアを考えていく姿勢が必要となりました。

そこで、このページでは、自分自身のキャリアを考えるきっかけとして、「キャリア志向」について紹介していきます。

キャリア志向とは

キャリア志向とは、自分のキャリアを築くにあたって、どのような能力を持っているか、何に関心があるか、何をやりたいかという自己認識のことを指します。

このキャリア志向はしばしば、「精力的に働くこと」「組織において、積極的に成長すること」と結び付けて語られます。

ただし、どのようなキャリア志向を持つかにおいては明確な正解・不正解はありません。

そのため、「組織のなかで出世し、組織の上層部を目指すこと」も、「自分自身で会社を立ちあげて、代表として活躍すること」も、「仕事4割・家庭6割で、家庭に重きを置いた働き方をすること」も、すべて、その人自身のキャリア志向であると考えられます。

なお、キャリア志向が語られるとき、枕言葉としてによく「女性の」とつけられます。

これは女性が、妊娠や出産によって自身のキャリアが多かれ少なかれ影響を受けることも理由の一つでしょう。もちろん、キャリア志向を考える必要性に性別は関係ありません。

キャリア志向をもつメリット

キャリア志向をしっかり意識することには、多くのメリットがあります。

自分自身がこれから歩むべき方向性を考えたり、仕事への適性を考えたりすることで、自分に適した職種や職場、働き方を定めやすくなります。

そして自分自身で自主的に見つけた活躍の場所・活躍の仕方は、働くモチベーションを維持しやすくなります。

キャリア志向を考えるうえで有効な「キャリア・アンカー」

キャリア志向を考えるうえで、「キャリア・アンカー」を知ることがとても有効です。

キャリア・アンカーとは

「アンカー」とは、船の碇のことです。そして「キャリア・アンカー」は、自分のキャリアの「軸」、自分のキャリアにおいて「決して譲れないもの」ということになります。

キャリア・アンカーは、3つの要素と8つのタイプに分類して考えます。

キャリア・アンカー「3つの要素」

キャリア・アンカーを構成する3つの要素は、「コンピタンス」「動機」「価値観」です。

  1. コンピタンス:何が得意なのか。能力。

  2. 動機:どのような仕事をしたいのか。興味、関心。

  3. 価値観:何に価値を感じるか。信念。

キャリア・アンカー「8つのタイプ」

キャリア・アンカーは8つのタイプに分類されます。
 

8つのタイプ 特徴
専門・技能別コンピタンス 自分の得意分野で専門家として働きたいタイプ
全般管理コンピタンス マネジメントや経営に関わり、責任を担う仕事を望むタイプ
保障・安定 安定して働けることを望み、大企業や公務員を希望するタイプ
自律・独立 自分のペースで働く、組織に縛られずに働くことを望むタイプ
起業家的創造性 新しいことを生み出すクリエイティブな精神を持ち、積極的に事業を立ち上げるタイプ
奉仕・社会貢献 人の役に立つことにやりがいを感じ、だれかのため・世の中のために働くことを目的とするタイプ
純粋な挑戦 挑戦することが楽しく、困難を克服することそのものに喜びを感じるタイプ
生活様式 仕事とプライベートの両方を大切にし、ワークライフバランスを重要視するタイプ

 
皆さんに当てはまるものはありましたか?
 

あわせて読みたい

【あなたはどのタイプ?】キャリア・アンカーを知って自分らしく生きる | リカレントcounselor

 

自身のキャリア志向を知るための方法とは

自分自身のキャリア志向を知れば、自分自身のベストの働き方が分かります。ではどうすれば、自分自身のキャリア志向が分かるのでしょうか。

自己分析を行う

まず何よりも大切なのは、「自己分析」です。

  1. 自分は何が得意か

  2. 自分は、仕事において何を重要視しているのか

  3. これから先、自分は何をしたいのか

などを明確にします。

自分自身を先ほどのキャリア・アンカーの3つの要素、8つのタイプに当てはめて考えてみましょう。

その際に、まずは過去の経験を思い出し、その時に「自分は何を軸に行動したか」「どのような行動を取ったか」「どう感じたか」などを具体的に洗い出すところから始めて見ると、自分自身の特性が見えてきます。

また、厚生労働省の職業情報提供サイト(日本版O-NET、愛称:job tag(じょぶたぐ))の「職業興味検査」では、、全42問に「やりたい」「やりたくない」「どちらともいえない」で答えることで、自分の興味のある分野や希望する働き方を知ることができます。参考の一つにするとよいでしょう。

キャリアコンサルタントに相談する

自己分析はキャリア志向を考えるうえで非常に重要なものですが、自分自身を客観視することはなかなか難しいものです。

このようなときは、キャリアコンサルタントに相談するのも1つの方法です。

キャリアコンサルタントは、相談者の経歴や能力、経験、考え方をもとに、その人自身が気づいていなかった自分自身の特性や望んでいることを引き出します。自己分析のための「自己の棚卸し」のサポートを行うキャリアの専門家といえます。

キャリアコンサルタントは、転職のサポートだけでなく、「これからの自分のキャリア」の見直しを支援してくれる存在でもあるのです。

「キャリアコンサルタント」と名乗れるのは、国家資格を持ったキャリアコンサルタントのみですので、安心して相談ができるでしょう。

時々見直しを行うことも重要

キャリア・アンカーを紹介しましたが、歩んできた人生によって人生のスタンスが変わることは当然あります。また、子どものころは苦手だった分野が、大人になってから得意になった人もいるでしょう。

働くことの動機や価値観などは、時間とともに移り変わっていくことはあるため、時々は自分のキャリア志向を見直すことも重要です。

まとめ

「キャリア志向」は、自分の活躍の場や働き方を考えるうえで重要になるものです。

キャリアの価値観や働くことの選択肢が広がっている現代、ぜひ自身のキャリア志向を考える時間をとってみてはいかがでしょうか。

Q&A

キャリア志向とは?
キャリア志向とは、自分のキャリアを築くにあたって、どのような能力を持っているか、何に関心があるか、何をやりたいかという自己認識のことを指します。
キャリア・アンカーとは?
「アンカー」とは、船の碇のことで、「キャリア・アンカー」は、自分のキャリアの「軸」、自分のキャリアにおいて「決して譲れないもの」ということになります。
キャリア・アンカーの3つの要素とは?
キャリア・アンカーを構成する3つの要素は、「コンピタンス」「動機」「価値観」です。
・コンピタンス:自分は何が得意なのか。能力。
・動機:自分はどんな仕事をしたいのか。興味、関心。
・価値観:何に意義や価値を感じるか。信念。
自分自身のキャリア志向を知る方法は?
自分は何が得意か、自分は、仕事において何を重要視しているのか、これから先、自分は何をしたいのかなどを明確にていくとよいでしょう。

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