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キャリア - 2024.11.25更新 / 2023.11.16公開
キャリアアップには何が必要? 考え方やおすすめの資格を紹介!
今の働き方に課題を感じ、キャリアアップをしたいと考えているビジネスパーソンも多いのではないでしょうか。
本記事では、キャリアアップがなぜ必要なのか、キャリアアップの具体的な方法、キャリアアップに役立つおすすめの資格を紹介していきます。
そもそもキャリアアップとは何か
キャリアアップとは
キャリアアップとは、知識や能力を向上させ経験を積むことで、経歴を高めることを指します。
この「経歴を高める」は、上の役職に就く、専門職に就く、転職して年収を上げるなど、人によって様々なので、「自分にとって望ましい状態に近づくこと」と捉えるとよいでしょう。
スキルアップとの違い
キャリアアップに似た言葉に、スキルアップがあります。
キャリアアップには、現状より上の経歴の獲得、待遇の向上といった意味合いが含まれるのに対し、スキルアップは、知識や技術向上そのものを指します。
スキルアップは、知識や技術を向上させることです。仕事で得た経験や資格取得のための勉強などでスキルアップを図ることができます。
スキルアップはキャリアアップの基盤となるため、スキルを向上させることでキャリアを育む機会や選択肢が広がることを期待できます。
キャリアアップの具体例
キャリアアップは個人の目標や適性に応じて多様です。以下に、キャリアアップの具体的な例を挙げてみましょう。
専門性を高める
資格取得 |
業界に関連する資格を取得し、専門的なスキルを磨く。 |
実務経験 |
特定の職種で経験を積み、専門性を高める。プロジェクトリーダーやエキスパートとして活躍する。 |
経営・マネジメントのポジションを目指す
異なる部門での経験 |
異なる部門で業務経験を積み、組織全体を見通せるスキルを磨く。 |
研修やセミナーに参加 |
マネジメントを行うポジションに必要な知識を得るために、研修やセミナーなどに参加する。 |
転職による年収向上と新しい挑戦
転職後の待遇をしっかりと予想する |
アピールポイントを明確にし、転職先に自分の価値を伝えられるように準備する。 |
スキルの確認 |
既に取得しているスキルが転職や独立・起業することで活かせるか、さらに取得すべき資格はないかを確認していく。 |
【あなたはどのタイプ?】キャリア・アンカーを知って自分らしく生きる | リカレントcounselor |
キャリアアップはなぜ必要? 具体的な方法も紹介
環境の変化によって重視されるようになったキャリア
近年だけでも、脱年功序列制度、グローバル化や顧客ニーズの変化による企業間競争激化、技術革新など、劇的な変化が多く発生していることがわかります。
これらの変化によって、企業などの組織は厳しい環境を生き抜く必要が出てきました。そのために、優秀な人材の確保・育成もこれまで以上に重要な観点になっています。
そのため私たち個人は、今働いている企業やこれから目指すフィールドで活躍するために、知識や技術を向上し続け、キャリアアップにつなげていく行動が重要になっているのです。
働き手の意識の変化
キャリアアップが重要視されるようになったのには、企業だけでなく個人の意識の変化も関係しています。
現代人が抱くキャリアへの不安
厚生労働省が調査した正社員の「現在の職場での満足度」では、雇用の安定性や仕事のやりがい、職場でのコミュニケーションへの満足度が50ポイント以上と高い一方で、人事評価や処遇のあり方が17.1ポイント、賃金は15.6ポイントと低い割合となっています。
厚生労働省 就業形態の多様化に関する総合実態調査の概況 現在の職場での満足度 2023年差し替え版 図8を加工して作成
キャリアアップへの意識向上
一方で、キャリアに対する意識はネガティブなものだけではありません。
近年は、自分に合った働き方を目指して転職や独立することが珍しくありません。キャリアの選択肢が増えたことで、自分の理想の働き方、環境、待遇を手にするために、キャリアアップを考える人が増えています。これには、キャリアという観点が多くの人に浸透したことも影響しているといえます。
また、「企業が求めるスキルや資格などを持つ人材、特定の職務に特化したスキルを持つ人材を採用する雇用形態である「ジョブ型雇用」を導入する企業の増加も、背景のひとつといえるでしょう。
キャリアアップで得られるメリット
働き方の選択肢が増える、自由度が高まる
能力が高まる、経験が増える、そうすると自ずとできることが増えます。資格を取得して新しい職種にチャレンジする、より待遇の良い企業へ転職する、社内で挑戦したいプロジェクトに参加するなど、様々な選択ができます。
また、これまでと同じ環境にあっても、できることが増えると、時間の融通が利くようになったり、業務改善などに取り組むことができるようになったり、待遇が良くなったりする可能性があるでしょう。
働くことへのモチベーションアップ
目標を設定し、成長のために取り組むと、仕事に対してモチベーションも高まりやすくなります。働く中で、成長を実感できたり、誰かに貢献できていると感じる瞬間があると、心理的な満足度が高まるのです。
こういった経験を重ねると、さらにキャリアアップを図りたいと考え、仕事に対して積極的になります。大きな成長にもつながりやすくなります。
将来を見据えた自己研鑽などへの取り組み意欲がアップ
キャリアアップに取り組み、成長を経験すると、より広い視野・長期的な視点でキャリアを考えたり、挑戦してみたいと考えやすくなります。
現在の実務に直結しないけれど、将来的に関わってみたい職種に関する勉強や、キャリア自体を考えるための機会・勉強に取り組むこともできるでしょう。
「キャリア自律」がもたらすメリット~企業側と個人側の両面から | リカレントcounselor |
キャリアアップに役立つおすすめの資格
キャリアアップのための資格は、業界や職種によって異なる場合があります。
例えば、次のような専門的な資格があります。
金融系
ファイナンシャルプランナー、証券アナリスト、アクチュアリー、など
不動産系
宅地建物取引士、管理業務主任者、不動産鑑定士
IT・エンジニア系
PMP(Project Management Professional)、 ITストラテジスト、 AWS・Azure・GCPの認定資格、など
自身のキャリアにマッチした資格はそれぞれあると思いますが、本記事では幅広い人が取得できる資格をピックアップして、紹介していきます。
TOEIC・TOFELなど語学系の資格
語学系の資格は業界問わず採用に有利に働くとされています。転職活動の幅を広げる、社内の海外事業に関わるなど、選択肢を増やしてくれるでしょう。
語学系の資格取得を、資格取得支援の対象にしている企業も多いので、制度がある場合は活用してみてください。
ニーズが高い会計系の資格 公認会計士・税理士・簿記
会計系の資格は、どの企業にもニーズがあり、ビジネスパーソンの基本的な知識として取得するのも一つです。
また、会計の知識は独立・起業をしたときにも役立ちます。特に簿記の検定は、働きながら独学で合格が可能な級もあり、人気があります。国家資格である会計士・税理士は難易度が高いものとなっています。
経営にアプローチするならばMBAの取得もあり
こちらは資格ではなく学位になりますが、事業や経営に関する知識を学ぶなら、経営学修士の学位であるMBAの取得も選択肢のひとつとして挙げることができます。
MBAのを取得するには、専門の教育機関で1〜2年の教育を受ける必要があり、授業へ参加するための時間の捻出や学費など負担はありますが、国際基準の経営学の知識が得られ、キャリアアップにつながる可能性があります。
初心者でも挑戦しやすい国家資格キャリアコンサルタント
キャリア支援を行う専門家として、日本で唯一国家資格として認められている資格であるキャリアコンサルタントは、実務経験がなく未経験の人も目指せる資格です。
キャリアコンサルタントの強み
キャリアを支援する仕事としては唯一の国家資格、これは他の資格にはない強みです。
また、キャリアコンサルタントが国家資格となった経緯には、キャリア支援を後押しする国が積極的に後押しする姿勢があります。
キャリアコンサルタントの活動場所
キャリアコンサルタントは、組織や教育機関、ハローワークなど、さまざまな現場で求められており、活躍の場は多岐に渡ります。
また、企業や専門機関に勤めている人だけでなく、独立してフリーランスとして活動するキャリアコンサルタントもおり、自身のキャリアを構築し、他者のキャリアを導くという柔軟なスタイルで活躍できます。
近年では、組織や個人の成長に対する意識が高まり、キャリアアップへの取り組みが一般的になっています。このような社会の変化に対応し、ニーズに応えるキャリアコンサルタントの役割はますます重要性を増しているといえるでしょう。
キャリアコンサルタント資格の魅力
キャリアコンサルタントの国家資格を取得することで、最適なキャリアアップにつながることが期待できます。
また、キャリアについて悩む人たちをサポートすることで、仕事にやりがいを持つこともできるでしょう。
キャリアコンサルタントとしてのスキルは、企業内でのキャリア開発、教育機関でのキャリアカウンセリング、さらには起業家として独立する際の戦略策定など、幅広い分野で活かすことができます。
まとめ
このページでは、キャリアアップについて解説してきました。
そもそもキャリアアップとは何か、なぜ必要とされているのか、メリットや具体的な方法を解説し、最後には、キャリアアップに役立つおすすめの資格もご紹介しました。
キャリアアップによって、自身の未来の選択肢を増やし、自由度の高い働き方を実現できます。
本記事が、キャリアアップに取り組む方の参考になれば幸いです。
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