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キャリアコンサルタント資格 - 2024.09.06更新 / 2022.06.15公開
キャリアコンサルタントになるには? 資格から就職までの流れを紹介
未経験からキャリアコンサルタントになるには資格は必要か?どう経験を積めばいいか?キャリアコンサルタントに興味のある方にとって、こういった疑問はつきものです。
このページでは、キャリアコンサルタントになるための流れを、資格取得後も含めて紹介していきます。これからキャリアコンサルタントを目指す方、勉強中の方など、ぜひ参考にしてください。
キャリアコンサルタントになる流れ
キャリアコンサルタントになるための一般的な流れはこちらです。
大まかに分けるとこの、受験資格を取得、受験、試験合格、名簿に登録、就職活動、経験を積むの6段階となります。
それでは1つずつ見ていきます。
①受験資格を取得
キャリアコンサルタントになるには、試験に合格し、国家資格キャリアコンサルタントの資格を取得する必要があります。
資格は必要?
資格を取得せずに、キャリアの相談業務を行うことはできます。ただ、国家資格キャリアコンサルタントは「名称独占」という資格のため、資格を持っていないと「キャリアコンサルタント」と名乗ることができず、名刺にも書けません。
このように、国家資格キャリアコンサルタントは「国家資格」であるため、いくつかの決まりがあります。「守秘義務」もその一つです。相談者の個人情報を守る、ということがキャリアコンサルタントには課せられていて、違反をすると罰則の対象になります。
「守秘義務」を説明したうえでキャリアコンサルティングを行うことで、相談者に安心していただけます。
未経験者は特に資格が必要
「名称独占」や「守秘義務」などがあることから、キャリアコンサルタントになるには、資格が必須です。これまで資格を持たずに相談業務をされていた方が、資格を取得するケースが多いことからも、資格の必要性が伺えます。
また、キャリアコンサルタントは対人支援を行うため、キャリアコンサルタントとしての適切なスキルを身につけておく必要があります。資格取得の学習を通して、キャリアコンサルタントの一般的な知識やスキルを網羅できるため、スキルの面でも資格取得がおすすめです。
受験資格
国家資格キャリアコンサルタントの試験を受けるには受験資格が必要になってきます。受験資格には次の3つのパターンがあります。
- 「養成講習」を修了した者
- 3年以上の実務経験のある者
- キャリアコンサルティング技能検定の2級か1級の取得者
未経験の方は、上記の3パターンの中の1つ目の、厚生労働省が認定する「養成講習」を受講し、修了することで受験資格が得られます。他の2パターンは、実務経験者向けになります。
受験資格については、こちらの記事で詳しく説明しています。
未経験でも受験できる!国家資格キャリアコンサルタントの受験資格 | リカレントcounselor |
養成講習を受講する
厚生労働省が指定する「養成講習」とは、150時間のカリキュラムで構成され、複数のスクールが行っています。学習期間は3~6ヵ月程度が標準です。
週末や夜、平日の昼間など様々なクラスがありますので、社会人や学生、主婦/主夫の方も、仕事や学業、家庭や子育てなどと両立しながら学習ができます。
自分に合った「養成講習」を
また、スクールにより学習方法や受講スケジュール、サポートなどが様々です。試験の合格はもちろんですが、それだけでなく、合格後にキャリアコンサルタントとして活躍するためにも、しっかりとスキルを身につけておきたいものです。ご自身に合う講習を選択しましょう。
「養成講習」は厚生労働省のキャリアコンサルタント講習検索サイトから確認できます。
給付金が利用できる
養成講習には受講料がかかりますが、それを補助する「専門実践教育訓練給付金」という国の制度があります。
養成講習を修了すると受講料の50%、試験に1発合格して就職をすると追加で20%、賃金要件(上昇)を満たせた場合はさらに10%、最大80%が支給されます。雇用保険に2年以上加入している方が対象になりますので、ぜひ利用したい制度です。
ご自身が対象になるかどうかは、ハローワークで確認ができます。対象の場合は、受講前に申請をすることで利用できます。
給付金の詳細や申請方法はこちらの記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
【これで分かる】給付金を国家資格キャリアコンサルタントの学習で利用する方法 | リカレントcounselor |
②受験する
養成講習を修了したら、いよいよ受験です。国家資格キャリアコンサルタント試験は、現在、3月、7月、11月の年3回実施されています。養成講習の修了から受験までは、以下の流れになります。受験申請の締め切り日なども早めに確認をしておきましょう。
なお、養成講習から受験までのスケジュールは、試験日から逆算をするとイメージがしやすいです。
養成講習のクラスによって異なりますが、8か月程度の期間になります。また、養成講習のスクール選びや給付金の事前申請の期間を考えると、もう少し余裕を持って動き始めると安心です。
③試験合格
受験をしたら、あとは合否結果を待つのみです。合格発表は、試験のおよそ1ヵ月後に試験実施団体のWebページで発表されます。それと合わせて、合否通知書が郵送で送られてきます。
④名簿に登録
試験に合格をしたら、キャリアコンサルタント名簿に登録をします。登録をして初めて「キャリアコンサルタント」と名乗ることができます。
キャリアコンサルタント名簿への登録は、国家資格キャリアコンサルタントWebサイト登録センターから行います。
登録をすると、申請から2か月程度で登録証が郵送されてきます。
⑤就職活動
就職活動のタイミングは、応募する職種や条件にもよりますが、資格取得前、さらには勉強中に行うことも可能です。決まりはありません。
例えば、企業の人事職の場合は資格保持が必須ではないため、「キャリアコンサルタントの資格取得に向けて勉強中」ということをアピールし、採用になるケースもあります。採用側は、その方のやる気や人柄、これまでの経験を見たと言えるでしょう。
このように、就職活動に関しては、職種や応募する団体、企業のそれぞれによって異なります。このページでは、これから就職活動をする方、キャリアコンサルタントを目指す方の参考になるように、幅広いケースをご紹介します。
就職活動の方法
就職活動に向けた情報収集や応募方法などは、一般的な就職活動と大きな違いはありません。
・求人サイトで検索、応募
・人材派遣会社/人材紹介会社に登録
・ハローワークを利用
・応募したい企業や団体のWebページから直接応募
・学生の場合は、学校のキャリアセンター
などが挙げられます。また、養成講習を受講したスクールで相談サービスを行っているところもありますので、そこを利用するのも一つです。
就職先の選択肢
次に、キャリアコンサルタントの資格を活かせる就職先の代表的なものを紹介します。なお、キャリアコンサルタントの業務の一つに、就職の支援があります。そのため、上記の「就職活動の方法」に挙がっている場所が、就職先の候補に入ることになります。
公的機関、教育機関、人材派遣会社・人材紹介会社、一般企業の順に見ていきます。
公的機関
公的機関とは、ハローワークやジョブカフェなどです。求職中の方との面談を通して、仕事の紹介、就職の支援、その方に必要なスキルを習得するための職業訓練の紹介などを行います。ハローワークは幅広い年齢の方が利用でき、ジョブカフェは若年者が対象となっています。
公的機関ということで、様々な方が利用されます。そのため、キャリアコンサルタントは幅広い方の支援をするスキルが求められると言えます。
教育機関
教育機関は、高校、高等専門学校、短大、大学、専修学校などが挙げられます。
大学のキャリアセンターが代表的な例で、学生を対象に就職の支援を行っていきます。マンツーマンの面談だけではなく、複数の学生に向けてキャリアに関する講義を行うこともあります。
また、キャリアデザインの学科を設けている大学も増えていることから、キャリアコンサルタントとしての経験を積んだ後、講師としてキャリア教育を行うというケースもあります。
文部科学省も推進するキャリア教育
現代は、キャリアの選択肢が増える一方で、自分自身に適切な職業選択は難しいものでもあります。本来は、小学校などからキャリア教育を実施し、職業選択をするための土台を積み重ねていくことが必要で、文部科学省でもキャリア教育が推進されています。高校にキャリアセンターが設置されるケースもあります。
これからキャリアコンサルタントを目指し、キャリア教育に興味のある方は、「キャリア教育」を推進していくことを軸に活動をするのも一つです。
人材派遣会社・人材紹介会社
人材関連の会社で、登録者に対してキャリアコンサルティングを行います。「キャリアカウンセラー」「コーディネーター」などの名称で求人が出ているケースも多いです。
労働者派遣法では、「人材派遣会社は、希望するすべての派遣労働者がキャリアコンサルティングを受けられるように、相談窓口を設置する」ことを義務化しています。ここで言う相談窓口の担当者は、国家資格キャリアコンサルタントの資格保持が必須ではありません。しかし、必要性を感じて取得する相談窓口の方は多いため、これから人材関連の会社に就職されたい方は、資格を持っていることは強みになると言えるでしょう。
一般企業
企業の中で従業員の方を対象にキャリアのサポートを行います。
人事
企業に正社員として就職し、人事職として業務を行います。社員との面談や人事採用、評価制度等の人事企画、研修の企画・実施など、多岐に渡ります。一人の人事担当が複数の業務を行う企業から、採用担当、教育担当といったように、分業をする企業など様々です。
人事職に就くにあたって資格は必須ではありません。しかし、他の応募者との差別化が図れたり、業務に対する意欲を形で証明出来る点から、資格を持っておくことは就職活動で強みになります。
また、キャリアコンサルタントの試験では、労働関係の法令や社会保障制度の知識も出題されます。これらは、人事職には必要な知識です。
企業内キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタン
「企業内キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタント」という形で専門職を置く企業もあります。この場合は、「業務委託」という形で企業と契約をするケースが多いです。また、もともと人事職だった人が、会社の方針で「企業内キャリアコンサルタント」の専門職に抜擢されるケースもあります。
現在は、社員の定着率が低いことを課題としている企業が多いです。社員に対してキャリアコンサルティングを実施し、仕事へのやる気を引き出したり、目標を明確にしたり、自身の適切なスキルアップ方法を明確にするなど、今の会社で働く意欲を引き出すことが期待されています。
⑥経験を積む
キャリアコンサルタントとして仕事に就き、経験を積んでいきます。一つの職場や職種でスキルアップを続けるのもキャリアコンサルタントとしてのキャリアの一つです。
フリーランス
独立をし、フリーランスになるのも一つの選択肢になります。フリーランスの場合は、個人の方を対象にしたキャリアカウンセリングだけでなく、企業と契約をし、企業内キャリアコンサルタント、採用活動のサポート、大学での講義、キャリアコンサルタントを育成するための講師など多岐にわたり、これらを掛け持ちして活動をされている方が多いです。
他のスキルと掛け合わせる
得意な英語を活かして外国人の就労支援をする、前職の社員教育担当の経験を活かして研修講師をする、メンタルヘルスの勉強をしてより幅広い方の支援をする、といったように、元々の得意分野や新しいスキルを習得し、キャリアコンサルタントのスキルと掛け合わせをして、活動の幅を広げる方もいます。
ゆくゆくキャリアコンサルタントになりたい方は
今すぐではなく、将来どこかのタイミングでキャリアコンサルタントに移行することを考えている方もいらっしゃいます。
キャリアコンサルタントとしての仕事をしていなくても、キャリアコンサルタントのスキルを活かして、部下との面談を行う。営業職での商談の際に、キャリアコンサルタントのカウンセリングスキルを活かし、相手企業の悩みを引き出す。経営や財務コンサルタントとして企業の担当者から相談を受ける際に、採用や教育、人材に関する相談を受けアドバイスをする。など、キャリアコンサルタントとしてのスキルを様々なところで活かしている方がたくさんいます。
資格を取得したら、意識的にキャリアコンサルタントのスキルを使い、経験を積んでいきましょう。
まとめ
このページでは、資格取得から就職とその先について紹介していきました。資格を取得することで、形としては「キャリアコンサルタント」になれます。そこで終了ではなく、その後、ご自身が目指す「キャリアコンサルタント」に近づけるよう経験を積んできます。
キャリアコンサルタントの学習を通じて、ご自身のキャリアや目標となるキャリアコンサルタント像を考えてみるのもいいかもしれません。
Q&A
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カウンセラーやキャリアコンサルタントになるには
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