キャリアコンサルタント大辞典 Career Consultant Dictionary
キャリアコンサルタントに関する
役立つ情報を掲載
キャリア - 2024.09.13更新 / 2024.04.23公開
社会人インターンシップとは?仕事を続けながら新しい経験ができる5つのメリット
インターンシップは就職活動中の学生が参加するイメージがありますが、最近では社会人を対象としたインターンシップを実施する企業が増えています。
そこで今回の記事では、現職を続けながら参加できる社会人のインターンシップについて紹介していきます。
また、社会人としてインターンシップに参加するメリットについても触れていきますので、ぜひ参考にしてください。
社会人インターンシップとは
社会人のインターンシップとは、現在の仕事を続けながら他の企業で就業体験ができるプログラムです。
現職と並行して新たな挑戦ができるという点が魅力のひとつであり、自分のキャリアについて考えるビジネスシーンにとっては、興味のある業種や働き方への理解を深めるきっかけになります。
企業が社会人インターンシップを実施する狙いとは
企業は優秀な人材が離職せずに定着することを目標に、採用のミスマッチを減らすことを目的として、社会人インターンシップを実施していています。
また、人材確保を課題とする企業は多く、その中でも即戦力となる人材のキャリア採用に力を入れる傾向が強まっていることも、社会人インターンシップの実施に大きく影響しているといえるでしょう。
社会人インターンシップの期間
社会人インターンシップでは現職の就業に影響がないように、比較的柔軟な日程を設けています。
短期間の社会人インターンシップ
1Dayなどの社会人インターンシップでは、企業の特徴や業種についての情報を簡潔に知ることが可能です。
短期インターンシップは参加しやすいため、複数の企業を比較したい場合や、「自分はこの業種に向いているか」という点での自己分析につながるのも特徴です。
短期インターンシップで得られる情報には限りがある
1Dayなどの短期間では吸収できる情報に限りがあります。
より理解を深めることを目的とするようであれば、中・長期間のインターンシップ参加を検討してみるとよいでしょう。
長期間の社会人インターンシップ
3か月から半年以上の長期間の社会人インターンシップでは、現職に影響がないように、平日夜の時間帯や土日などに行われることが多く、社会人が参加しやすいように設定されています。
また、インターンとして本格的な業務を体験することも可能で、企業によっては報酬が発生するケースもあります。
内容によっては、ダブルワークのような働き方になることもありますが、インターンシップはあくまで「職業体験」なため、ダブルワークとは目的が異なります。
現職に影響が出ないようにスケジュールを管理する
長期間の社会人インターンシップに参加する場合は、現職との兼ね合いや自分自身の体調面も考慮していきましょう。
また参加前には、両立できるスケジュールであるかを確認しておくことも重要です。
社会人インターンシップは自分のキャリアを見つめなおす機会
新入社員、中堅社員、ミドル社員。昇進、昇格、異動や転勤。
自分のキャリアを見つめなおすタイミングはそれぞれですが、キャリアアップやキャリアチェンジを検討した際には、転職という選択肢を持つこともあります。
数字でみる転職理由
2022年に厚生労働省がまとめた「雇用動向調査結果の概要」の「転職入職者が前職を辞めた理由別割合」の中から、その他個人的理由とその他の理由の項目を除いた割合をみてみると、「労働時間、休日などの労働条件が悪かった」が女10.8%、男9.1%と高い割合となっています。
また、労働環境や待遇、人間関係などの他にも「仕事の内容に興味を持てなかった」が女5.9%、男5.5%、「能力・個性・資格を生かせなかった」が女4.3%、男4.0%となっており、キャリアチェンジを考える上で転職を選択した際の理由として挙がっています。
厚生労働省 2022年雇用動向調査結果の概要 表5を加工して作成
キャリアについて悩んでいる場合は、社会人インターンシップに参加することで、可能性が広がるかもしれません。
社会人インターンシップ5つのメリット
この章では、社会人インターンシップの主なメリットを5つ紹介していきます。
-
業界や企業の理解が深まる
-
自分の市場価値を知ることができる
-
新しい体験やコミュニケーションが刺激になる
-
キャリアの方向性が明確になる
-
仕事に対するモチベーションが高まる
1つずつ順番にみていきましょう。
1.業界や企業の理解が深まる
社会人インターンシップを通じて、業界や企業の理解が深まります。
例えば、興味のある業種のトレンドや最新の動向、競合他社との比較など、社会人インターンシップでは、テキストや講義では得られない情報に触れることができます。
現職と同じ分野の社会人インターンシップに参加している場合は、比較対象があるため職業体験を実感しやすいというのもメリットのひとつとして挙げることができるでしょう。
また、実際の業務に携わることで、仕組みや取り組むべき課題を自分の経験やスキルなどを持って多角的に分析することも可能になります。
2.自分の市場価値を知ることができる
社会人インターンシップに参加し実際に仕事を体験してみることで、自身の能力やスキルを客観的に評価する機会を得ることができるでしょう。
また、フィードバックを通じて、自分の強みや改善すべき点を明確にすることができます。
外部からの評価を得ることができる
ひとつの企業に就業している状態では、自分の市場価値を把握することは簡単ではありません。
また、社会人インターンシップに参加することで、自分の経験や知識、資格やスキルのニーズはあるかなどを知ることができるでしょう。
会社という組織の中で働く場合は、社内の人事評価などが軸として待遇が決定してきますが、社会人インターンシップへ参加することで、外部からの評価を得る機会が生じます。
3.新しい体験やコミュニケーションが刺激になる
社会人インターンシップでは、新しい体験や挑戦に取り組むことができます。例えば、異なる業務や部署での経験、新しいプロジェクトへの参加などが挙げられます。
同業種でも業務や工数、アプローチの仕方が異なるなど、新たな発見があるかもしれません。
新しい視点やアイデアを得ることができる
異なる経験や知識を持つ人々とのコミュニケーションを通じて、新たな視点やアイデアを得ることができます。
現職でのネットワークやコミュニティとは異なる人達との交流は、大きな刺激となるだけではなく、新たなコミュニケーションへと続くきっかけになるかもしれません。
4.キャリアの方向性が明確になる
社会人インターンシップは、将来のキャリアの方向性を明確にするための重要な手掛かりとなります。
キャリアプランの構築にも役立つ
社会人インターンシップで体験する実際の業務を通じて、自身の強みや志向性を発見し、それに基づいてキャリアプランを立てることも可能になるでしょう。
さらに、企業の中で専門性を深めるか、最終的にはフリーランスを目指すかなど、具体的なキャリアの方向性を考える機会を得ることもできます。
5.仕事に対するモチベーションが高まる
社会人インターンシップに参加することで、仕事に対するモチベーション向上が期待できます。
インターンシップ先で実際の仕事に携わることで、自身の貢献や成果を実感することができるだけでなく、現職の業務に対する意欲も高まり、より効率的に仕事に取り組むことができるでしょう。
現職業務の振り返りができる
「転職しようかなとは思うけれど、決め手がない」
「不満はあるけれどよい所もある」
「自分のスキルが他の企業で通用するのか不安」
など、キャリアについて悩む時、社会人インターンシップへの参加を検討しているケースも少なくないでしょう。
このような場合では、インターンシップ先の良い点を知れるのと同時に、現職で自分が行っている業務の振り返りをすることもできます。
仕事のモチベーション維持には、目標設定が大きな役割を担っているため、自分が思い描くキャリアプランに沿った選択をしていけるようになるというのも、メリットのひとつであるといえるでしょう。
内的キャリアを知ると働き方が変わる! 考え方をわかりやすく解説 | リカレントcounselor |
まとめ
今回の記事では、社会人インターンシップとは何かから、参加することで得られる5つのメリットについて紹介しました。
現職を続けながら求職活動をするビジネスパーソンにとっても、実務経験を積みながら企業や業界を理解し、自身のキャリアについての洞察を得ることができることは、大きなポイントです。
自分自身のキャリアについて理解を深めたい時は、社会人インターンシップを選択肢のひとつとして考えてみるのもよいかもしれません。
Q&A
初心者から短期間で
カウンセラーやキャリアコンサルタントになるには
リカレントでは、日本を代表するキャリアカウンセリングスクール「リカレントキャリアデザインスクール」を運営しています。
「国家資格キャリアコンサルタント」を取得したい方や、初心者からキャリアカウンセラー、キャリアコンサルタントとして、キャリア支援を行ってみたい方は、ぜひ下の青いボタンからパンフレットをご請求ください。