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キャリアコンサルタント資格 - 2024.10.10更新 / 2022.09.28公開
【就職支援】大学でのキャリアコンサルタントの役割
大学で活躍するキャリアコンサルタントはどのような仕事をしいるのだろう、大学職員との違いを知りたいなど、気になる方は多いのではないでしょうか。
そこでこのページでは、大学でキャリアコンサルタントとして働きたいと考えているかたに向けて、役割や業務内容、そして働き方や求人状況について解説します。
また、大学で働くキャリアコンサルタントと大学職員の違いや、大学でのキャリアコンサルタントに向いている方の特徴にも触れていきますので、ぜひ参考にしてください。
大学でのキャリアコンサルタントの役割
大学でのキャリアコンサルタントの役割は、なんといっても学生の就職支援です。学生が自己理解と仕事理解を通し、自らのキャリアパスをイメージしやすくするサポートを行っていきます。
学生が自信を持って目標を達成できるよう、就職に係る全般を支援していくのが、キャリアコンサルタントの役割だといえます。
キャリアコンサルタントが行う就職支援
大学によっては教務、総務、経理から運用などの業務を含む場合もあり、就職に係る業務の総合職というような位置づけであることも少なくありませんが、この記事では、キャリアセンターでキャリアコンサルタントが行う業務にスポットを当て解説をしていきます。
キャリアコンサルタントが大学で行う就職支援は大きく分類すると次のようになります。
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就職支援カウンセリング
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エントリーシート・履歴書の添削
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面接対策
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ビジネスマナー
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インターンシップの推進
それでは順番にみていきましょう。
1. 就職支援カウンセリング
就職活動と言われても漠然とした不安がある、何をどのように進めればよいのか分からないという学生から、周囲からのプレッシャーに負けそうになったり、なかなか内定が出ずに悩んでいるといった学生、そして複数の企業からの内定を得たため、辞退をどうすべきかと悩む学生もいます。
このように、さまざまな悩みを持つ学生に対して、キャリアコンサルタントはサポートをしていきます。
就職支援の拠点「キャリアセンター」
キャリアセンターは、拠点が各キャンパスにあることが一般的であるため、学生が相談しやすい環境を整えています。
キャリアコンサルタントは相談に来る学生だけではなく、他のキャリアセンターで働く職員と連携を取り、学生の就職を最大限に支援していきます。
オンラインのキャリアコンサルティングも
現在では、大学では通学とオンラインを併用して授業を行うことが多くなっています。
キャリアコンサルタントの面談も、対面とオンライン両方での対応が増加傾向にあります。
その中で一人で悩む学生も多いことから、チャット機能を使ったカウンセリングの実施をしている大学もあります。チャットには受付時間内であれば、就職活動に悩む学生が気軽に相談ができるというメリットがあります。
大学側でも柔軟に就職支援の間口を拡げる働きをしています。間口が拡がれば、それだけキャリアコンサルタントが担う役割も重要になってきますので、大学で働くキャリアコンサルタントの需要は増加していくことが期待されています。
2. エントリーシート・履歴書の添削
就職するにあたり、エントリーシートと履歴書は重要な要素になってきます。
学生の半数が就職活動でまずつまずくのがエントリーシートとも言われており、大学でキャリアコンサルタントとして働く場合、キャリアコンサルティングの次に多い業務が、実はエントリーシートや履歴書の添削ともいえます。
インターシップ制度を利用する際も申請書などが必要ですので、書類一式の添削なども行います。
エントリーシートの通過率向上
エントリーシートと履歴書の添削はキャリアコンサルタント以外でも、OB・OG、就職エージェントなども行いますが、添削だけではなく、一貫して就職支援を行っているキャリアコンサルタントに依頼される場合が多いといえるでしょう。
まずはエントリーシートが選考を通過することが就職への第一歩であるため、キャリアコンサルタントが添削を行うことで、エントリーシートの通過率を上げることが期待されます。
3. 面接対策
エントリーシートが選考を通過したら、いよいよ次は面接の対策に入っていきます。学生は面接で志望動機、学生生活の中で特に努力したこと、自分自身の長所・短所などの質問を受けます。その中でも、重要視されるもののひとつに自己アピールがあります。
自分の強みを知るサポート
学生は企業を選択する際に、その企業の強みを様々な情報収集を経て探っていきますが、今度は自分の強みを企業に開示していかなければなりません。
学生は自分はどんなことに向いているのだろう、自分の強みはなんだろうと考えますが、客観的に見てみると自分では思いもよらぬ発見をすることもあることから、キャリアコンサルタントの存在は非常に大きいといえます。
キャリアコンサルタントには、相談者が自分自身を理解できるようにサポートをするという重要な役割がありますので、相談者である学生のアピールポイントを、ともに模索しながら面接対策をしていきます。
重要なフィードバック
オンラインで面接を行う企業も増えていますが、1次、2次と面接を通過していくと、最終的には直接面接となるのが一般的です。そのためキャリアコンサルタントが行う面接対策では、模擬面接を対面とオンライン両方で行うことが増えてきました。
自己理解を深め、自分の強みを面接官にどれだけ伝えられるかという課題を持った学生にとっても、対面とオンライン両方で模擬面接を行い、キャリアコンサルタントからフィードバックをもらうことは心強いでしょう。
4. ビジネスマナー
ほとんどの学生にとって、就職に係る全ての活動は初めてのことばかりです。特にビジネスマナーは、まだ就職をしたことがない学生にとっては何が正解で不正解なのかすら判断ができない状態といえます。こちらも面接対策同様、従来のビジネスマナーに加えて、IT環境やオンライン上のマナーについての相談も増加しています。
大学と一括りに言っても、同じ大学でも学部によって就職をする企業が変わってきます。キャリアコンサルタントは学生一人ひとりに柔軟な対応をしていきますが、学生にとっては、就職の前に会社説明会やインターンシップなどで実際に企業の人間と関わることもありますので、ビジネスマナーは早い段階から身に付けておきたい所です。
ビジネスマナーの基礎
キャリアコンサルタントは学生とともに、基本的なマナーである身だしなみや挨拶、言葉遣いや名刺交換、電話対応などの基礎を行います。
ビジネスマナーの基本は、先方に不快な思いをさせないことです。人の第一印象は3秒で決まると言われるように、まず身だしなみは最も重要な要素といえるでしょう。
しかし身だしなみが完璧でも、いざ口を開いたら挨拶もできず言葉遣いが悪くては、面接で良い印象を残すことは難しいでしょう。ですので、キャリアコンサルタントは、ひとつに集中するのではなく、初歩的マナーを基礎として学生を支援していきます。
5. インターンシップの推進
インターンシップは、大学在学中の学生が実際に企業へ就業体験をする制度です。現在ではコーポレートサイトや採用サイトを持つ企業も増えてきました。
会社の理念や働く人へのインタビュー、企業のデータを数字で見るなどのコンテンツが豊富ですので、文字や数値での情報収集には強い味方となっています。
更に会社説明会などでは、実際に企業の方から詳細な話を聞くことができますので、より具体的に企業のイメージをつかむことができるでしょう。
さて、ここまでは企業側からの情報を受け取ることに特化していましたが、インターンシップではいよいよ、学生が企業へと出向いて実際に就業体験をしていきます。
キャリアプランのすり合わせ
インターンシップは学生にとって最も有効な制度です。
プロジェクト形式の短期から、実務体験の長期まで、企業によって受け入れ態勢の差はありますが、長期インタンーシップを導入している企業では、企業側で望む人材と学生の能力がマッチングすれば、そのまま内定を出すこともありますので、学生はぜひ利用したい制度のひとつでもあります。
キャリアコンサルタントは、インターシップ開始から終了までを通して、いままで学生が形成してきたキャリアプランの理想と現実のすり合わせをともに行い、サポートしていくことになりますので、今までの就職支援の成果が出る局面でもあります。
ここまでは大学で働くキャリアコンサルタントの役割や業務について解説をしました。
では次に、キャリアコンサルタント自身の大学での働き方について見ていきましょう。
大学でのキャリアコンサルタントの働き方
大学での働き方には様々なバリエーションがあります。
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大学からの直接雇用。キャリアセンターで働く
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週2~5日勤務で通年または繁忙期にかけて働く
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フリーランスで大学からの業務委託という形で働く
上記以外にも、多くの大学では働き方の多様化によって、在宅やフルリモートにも対応してきています。
大学の就職支援は月単位でスケジュールが決まっていることがほとんどです。
キャリアコンサルタントは1年を通して学生と関わり支援をしていくことになりますが、繁忙期としては、個別相談が多くなる2月から6月下旬にかけてになります。
キャリアコンサルタントと大学職員の違いは?
キャリアコンサルタントを調べていくうちに、大学職員を知ったという方もいるのではないでしょうか。
一般的に大学のキャリアセンターでは、就職支援、学内セミナー、ビジネス講義、キャリア形成支援プログラム、キャリア開発講座、卒業生に講演会、シンポジウム、懇談会、インターンシップ制度へのサポート、各大学独自の就職支援webサイト(在学生のみが登録をして使用する事が可能)、など様々な業務を担っています。
では、大学職員とキャリアコンサルタントの業務に違いはあるのでしょうか。
フィールドの違い
ざっくり言うと、キャリアコンサルタントは学生の就職支援業務に携わり、基本的に就職支援を行うフィールドのみでの活動である一方、大学職員は大学全体の業務に携わる。という違いがあります。
大学職員は、大学によってはジョブローテーションや転勤などもあります。また、どの部署に配属されても、大学に係る業務に携わることには変わりはありませんので、経理で入社して、次の異動で情報システム部に配属されるということもあり得ますし、逆に財務部から学生課や就職課に異動してきたという方もいるでしょう。
就職支援とキャリアコンサルタント資格
大学職員には必須の資格というのは特に設けられていませんが、より学生の就職支援に力を入れようと、就職支援を行う部署の職員に、キャリアコンサルタント資格取得を推奨する大学も増加傾向にあります。
大学職員の中には、就職課への異動を機にキャリアコンサルタント資格を取得した、というケースもあるようです。
学生の就職を支援する上で、キャリアコンサルタントは重要な役割を担っているといえるでしょう。
大学のキャリアコンサルタントは求人が少ない?
大学でキャリアコンサルタントとして働いてみたいけれど、なかなか求人がヒットしない。もしかして、キャリアコンサルタントの求人は少ないのではないだろうか、と思った方もいるかも知れません。
この背景には、キャリアコンサルタントが『名称独占資格』であることが大きく関係しています。
『名称独占資格』というと難しく聞こえるかもしれませんが、「キャリアコンサルタント」の資格を取得した方のみが「キャリアコンサルタント」という名称を独占して名乗ることができる、というものです。
特に大学では就職に係る業務が多岐に渡るため、求人票のタイトルに「キャリアコンサルタント」と使用されることが少ないとされています。
検索キーワードを変えてみよう
試しに キャリアコンサルタントで探していた所を、就職アドバイザーなどに変えて検索をしてみると、大学で出している求人がヒットすることもあるでしょう。そして求人票の求める人材の項目に、キャリアコンサルタント有資格者などの記載がある場合もあります。
キャリアコンサルタントは大学内で、就職アドバイザー、進路アドバイザー、キャンパスアドバイザーと呼ばれることもありますが、これはキャリアコンサルタント以外にも大学で行っている就職支援の中に、民間の資格であるCDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)や、産業カウンセラー、相談員なども活躍しているという背景があります。
大学のキャリアセンターは学生の就職支援を総合的に行っているため、キャリアコンサルタントという職業に限定せず、大学の就職支援に幅広く対応できるような求人票で募集をしていることが多いようです。
また、文部科学省が行った調査ではこのような結果が出ています。
大学全体の在学者数は,293万1千人で,前年度より1万3千人増加し,過去最多。
引用:文部科学省 | 学校基本調査-令和4年度
就職支援に力を入れる大学も多くなってきており、中には三年次になると在学生一人ひとりに就職アドバイザーがつく大学もありますので、キャリアコンサルタントの需要は増加傾向にあるといえます。
大学でのキャリアコンサルタントに向いている人
キャリアコンサルタントは、働く場所や環境によって求められるスキルや在り方が変わってきます。
現在、大学や就職活動において急速なIT化が進んでいますので、大学で働くキャリアコンサルタントには、対面とオンライン両方での就職支援が求められます。ですので、オンラインツールに抵抗がなく、新しい環境に対応していく力も求められるでしょう。
大学でのキャリアコンサルタントの役割は就職支援ですが、相談者である学生はほとんどが若年層であり、社会人未経験者です。
思うように就職活動ができない学生や、不安を抱える学生も少なくありません。そのため、学生一人ひとりに寄り添い、ともに将来を考えていける人が、大学でのキャリアコンサルタントに向いているといえるでしょう。
まとめ
このページでは、大学でのキャリアコンサルタントの働き方について解説をしてきました。
キャリアコンサルタントは働く場所によって働き方が変わってきます。この記事が、キャリアコンサルティングを通して学生の就職支援をサポートしたいと考えている方のお役に立てれば嬉しいです。
また、大学以外の働き方について興味のある方は、こちらの記事で解説していますのでぜひご覧ください。
【4つに分類】キャリアコンサルタントの働き方と就職先 | リカレントcounselor |
Q&A
・大学からの直接雇用。キャリアセンターで働く
・週2~5日勤務で通年または繁忙期にかけて働く
・フリーランスで大学からの業務委託という形で働く
など様々です。
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