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キャリアコンサルタント資格 - 2024.10.09更新 / 2022.09.20公開

【3分で読める】キャリアコンサルタントに必要なスキルとは?

キャリアコンサルタントになるにはどういうスキルが必要か。今キャリアコンサルタントとして活躍されている方は、どういうスキルを持っているのか。これから目指す方にとっては重要なポイントです。

このページでは、キャリアコンサルタントに必要なスキルや、キャリアコンサルタントはどういう立ち位置で支援をしているのか、今後どういうスキルが必要かを紹介していきます。

キャリアコンサルタントに必要なスキル

キャリアコンサルタントに必要なスキルは「キャリアコンサルティングのスキル」です。キャリアコンサルティングでは一人ひとりに合わせて段階的なサポートを行うことから、その中で様々なスキルが必要となります。

カウンセリングスキル

キャリアコンサルティングでは、どのようなサポートをすべきかを判断するために、相談者の話を聞き、その方の状況や悩みや経歴など、あらゆることを把握する必要があります。

しかし相談者にしてみたら、初対面の相手に自分のことを洗いざらい話すことには抵抗を感じてしまうでしょう。そのため、まずはキャリアコンサルタントと相談者の間で信頼関係を築くことが大切です。

信頼関係の構築

キャリアコンサルタントは、相談者が安心して話せる環境を整え、話に耳を傾けます。真摯な姿勢で聞き、相手を受け入れることは信頼関係の第一歩です。

また、お互いに共通点があると安心感がでます。趣味の話題などもそうですし、話すトーンを相手に合わせることも効果的です。信頼関係を築くことで、この後のサポートがスムーズに進むだけでなく、相談者にもより適切なアドバイスができるでしょう。

情報提供のスキル

キャリアコンサルティングでは、相談者に必要な情報を伝えることも重要なことの一つです。情報といっても、相談者が大学生か社会人か、転職希望か現職でのステップアップ希望かなどによって様々です。キャリアカウンセリングで把握した相談者の状況や適性などを元に、必要な情報が何かを判断し、伝えていきます。

最新の情報を収集しておく

例えば、相談者が大学生だったら就職活動の進め方、業界情報、ビジネスマナー、履歴書の書き方などが挙げられます。また、相談者がハローワークに相談にきた求職者だったら、求人情報、職業訓練の情報、ケースによっては社会保障制度などがあるでしょう。

適切な情報を伝えるために、相手に何が必要なのかをキャッチし、分かりやすく伝えるスキルが必要です。また、常に新しい情報を収集しておくことも重要です。

課題を見つけるスキル

相談にくる人は何かしらの課題を抱えていることが多いです。その課題は、本人が気づいている場合もあれば、気づいていない場合もあります。

現状を的確に把握する

例えば、業務量が多く残業が続いていて、プライベートの時間がとれないため転職を考えている相談者がいるとします。今の仕事内容は自分に合っていると思っているため、同じ業種での転職を希望しています。

しかし、よく話を聞くと、業務量について上司に相談していないことがわかりました。現状の不満は、業務量による残業だけで仕事内容には満足をしていることから、まずは上司に業務量の調整ができないか相談してみる、という流れになりました。

このように、現職に課題を感じると「転職」だけが解決策だと思ってしまうことがあります。

ただ、この場合は上司に相談できていないことが一つ目の課題であり、それをクリアし、うまくいけば業務量や残業は軽減されるかもしれません。結果的に転職を選択するかもしれませんが、上司とのコミュニケーション不足に気づかずに転職すると、また同じことを繰り返してしまう可能性があります。

相談者の課題を的確に把握し、それを一緒に解決していくスキルもキャリアコンサルタントには必要だといえます。

マネジメントスキル

キャリアコンサルティングには基本的な流れがあります。
 

①自己理解 自分自身を理解する
②仕事理解 労働市場、企業などに関する情報提供をする
③啓発的経験 職業体験などの実際の経験を通して理解を深める
④意思決定 目標を設定する
⑤方策の実行 行動に移す
⑥適応 新しい仕事に適応する

 
キャリアコンサルタントは、相談者がこの流れのどの段階にいるのかを把握し、その段階に合った適切なフォローやアドバイスが必要です。この管理をすることも必要なスキルとなります。

キャリアコンサルタントの基本姿勢とは

スキルと同様に、キャリアコンサルタントに求められる基本姿勢があります。キャリアコンサルタントとしての在り方、といってもいいでしょう。

キャリアコンサルタントは、相談者を尊重することが基本です。相談者の人格や考え方、感じ方は様々です。それを「良い」「悪い」「正しい」「間違っている」で判断をするのではなく、「この人はこう感じたんだ」というように、その事実を受け入れる、という姿勢が大切です。そして、話してくれたことに感謝を示すことで、相談者は安心して話を進めることができます。

この、相手を尊重しありのままを受け入れる、という姿勢は、相談者との信頼関係につながります。

キャリアコンサルタントのニーズ

そもそもキャリアコンサルタント資格は、2016年に国家資格になりました。キャリアコンサルタントは「名称独占」という資格で、資格を持っていないと「キャリアコンサルタント」と名乗ることができません。

また、「守秘義務」が規定されていて、相談者などの情報を漏らすと、罰則があります。そして、5年ごとに更新が必要で、そのためには一定数の講習を受講することが定められています。このように、一定水準以上のスキルを持っていることが求められています。

さて、キャリアコンサルタントは国家資格になりましたが、日本においてどのようなニーズがあるのでしょうか。

社会的なニーズ

現代は、高齢化やAI化、働き方の多様化など、社会的な変化が起きています。終身雇用は終わりつつあり、転職が当たり前になっています。

高齢化によって働ける人口は減り、企業も人材確保が難しくなっています。そのため、定年が60歳から65歳に引き上げになることが決まっています。その結果、今までよりも、長い目でキャリアを考える必要が出てきました。

また、社会の変化に合わせて、企業も変化が必要です。AI化やグローバル化が進み、それを全く意識せずに成長を続けることは難しいのではないでしょうか。AI化による人員の調整や、経営方針による合併なども考えられます。こういった社会や企業の変化に合わせて、個人も柔軟に対応し、働き続けていくことが求められています。

このような、社会の変化に対応していく手段の一つに、キャリアコンサルティングがあります。キャリアコンサルティングを通して、一人ひとりが自身の適性を理解し、自身のキャリアの方向性を定めることができます。

個人のニーズ

テレワークが珍しくなくなり、「働き方」に重きを置いて就職活動をする方も増えるでしょう。副業がOKな企業が多くなると、複数の職を持つ方も増えます。

また、正社員にこだわらずに、非正規やフリーランスなどの選択肢もあります。SNSなどの普及で、多様な働き方や生き方を目にしやすくなり、様々な選択肢が身近なものになっています。この中で、自身に適切な働き方や職業は何なのか、どのようにキャリアを重ねていけばいいのか、考えて決断することは非常に難しくなっています。

キャリアコンサルタントのように、一人ひとりに寄り添い、客観的な視点でサポートをしてくれる専門家が必要になっています。

活躍の場に応じたニーズ

キャリアコンサルタントのニーズは、場所によっても異なります。企業内のキャリアコンサルタントだったら、離職率が高いという企業の課題に対して、「人材の定着」を目的としたキャリアコンサルティングが求められます。

ハローワークだったら、求職者に合った情報提供をし、大学のキャリアセンターだったら、就職だけでなく「働くこと」についての指導も必要かもしれません。

このように、キャリアコンサルタントが支援する場所や支援対象によって、具体的に求められることは変わってきます。ニーズをしっかりとキャッチした上で、相談者がよりよいキャリアを築けるようにサポートしていくことが必要といえるでしょう。

キャリアコンサルタントに今後必要なスキル

ここまで、キャリアコンサルタントに必要な基本的なスキルを紹介してきました。次は、今後必要になってくると予想されるスキルについて紹介します。

メンタルヘルス不調者のサポート

うつ病などのメンタルへルス不調を持つ方への支援は、社会的にも大きな課題のひとつです。

心身の病気や障がいを持つ方に対するサポートはキャリアコンサルタントの専門外ですが、相談の途中で、不調を抱えていることがわかるケースがあります。その状況によっては、適切な専門家へ、対応を引き渡すことも必要です。

キャリアコンサルタントのスキルの中には、メンタルヘルスの基礎知識が含まれていますが、相談者の状況を正しく把握するためにも、今後、様々なケースが出てくることを想定すると、メンタルヘルスの知識やスキルはますます必要になってくるでしょう。

また、心身の病気等で休職をしていた方への復職支援もキャリアコンサルタントの役割です。休職したからといってキャリアが途切れる訳ではありません。働き方や業務内容をどうしていくか、相談者と話しながら、企業との間に立って橋渡しをするスキルも求められます。

新しい環境に対応するスキル

キャリアコンサルタント自身も、新しい環境に対応するスキルが必要です。例えば、近年オンラインでのコミュニケーションが当たり前となっています。この環境に適応し、オンラインでのキャリアコンサルティングを行うもの、環境対応の一つになります。

今後、社会の変化に合わせて、キャリアコンサルタントに対する新しいニーズがでてくる可能性もあります。そういった変化に対応できるよう、情報取集を怠らず、講習に参加したり、自身のキャリアコンサルティングの振り返りをしてスキルを保ち、向上させていくことが必要です。

キャリアコンサルタントとしてのキャリアを築いていくことも、大切になってくるでしょう。

まとめ

キャリアコンサルタントは、相談者に寄り添い、適性や経験に合った職業選択ができるようサポートを行います。これに必要なスキルは、学習をし、経験を積んで身に付けていくものになります。

キャリアコンサルタントに興味があり、これから学習を考えている方の中には、自分にキャリアコンサルティングができるか不安な方もいるかもしれません。しかし、現在キャリアコンサルタントで活躍している方の中には、もともと未経験で資格取得をし、キャリアコンサルタントになったという方が多くいます。

キャリアコンサルタントのスキルは、身近な人に対してや自分自身に役立つ部分もあります。ぜひ、興味のある方は、目指してみてください。

こちらの記事で、キャリアコンサルタント資格を取得するまでの流れを解説しています。
 

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キャリアコンサルタントになるには? 資格から就職まで | リカレントcounselor

 

Q&A

キャリアコンサルタントに必要なスキルは?
キャリアコンサルタントにはキャリアコンサルティングスキルが必要です。キャリアコンサルティングでは、相談者の話を聞き、相談者の自己理解や仕事理解をサポートし、目標を定め、それに向けた行動計画を立てていきます。そのため、カウンセリングスキルや、情報提供のスキル、相談者の課題を発見するスキル、などが必要になります
キャリアカウンセリングに必要なスキルは?
キャリアカウンセリングでは、相談者に寄り添い、信頼関係を築くことが大切です。そのために、相談者を尊重し、真摯に話を聞く姿勢が基本です。そのうえで、関係構築をするためのテクニックをさりげなく使うスキルも必要となります。
今後、キャリアコンサルタントにはどのようなスキルが求められるでしょうか?
メンタルヘルス不調で休職をしていた社員の復職支援なども、キャリアコンサルタントの役割といえますので、今後は社会や企業の変化に合わせたスキルを持ち合わせることによって、より幅広いキャリアコンサルティングが行えるようになることが期待されます。
キャリアコンサルタントのニーズは?
現代は高齢化やAI化、働き方の多様化などの社会的な変化が起こっています。また、それによって一人ひとりが自分に合った働き方やキャリア、それを実現するにはどう行動すればいいのかを考える必要がでてきます。そのため、今現在働いている人やこれから定年を迎える人、これから社会にでる学生など、幅広い年代にニーズがあるといえるでしょう。

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